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教育魅力化コーディネーターという仕事 一般財団法人つわの学びみらい
石川姫歌

本日は、一般財団法人つわの学びみらいで働く石川さんに話を聞きました。最近はお休みの日に茶道を習っているようです。本日は石川さんからどんな話が聞けるのでしょうか。

まち全体が学びの場

「まずは、現在の事業に取り組もうと思った背景を教えてください。」

「背景として、町に唯一の高校である津和野高校がありますが、約10年前に高校の存続の危機がおとずれました。存続させるためには魅力的な学校作りが必要で、高校だけではなくもっと早い段階からの魅力化をする必要があると考え、保育園や小中学校の魅力を引き出せるようにするためにどうしたら良いかと考えた結果「0歳児からのひとづくり事業」を推進するためにコーディネーターを配置することにしました。」

「事業について、具体的に教えていただけますか?」

「大きく分けて3つあります。」
「1つ目は、「縦の連携と横の連携」です。縦の連携とは学校における異学年・異校種での交流のことです。これまでだと、小学5・6年生と高校生2年生が動画作成プロジェクトをしたり、中学生と大学生の交流の場を授業や授業外で設定したりしてきました。」

「異学年での交流は普段見られない子どもたちの顔も見られて良いですよね。横の連携についても、どういった取り組みなのかを教えていただけますか?」

「横の連携とは教科書や教室にとどまらない学びのことを指しています。津和野だからこそできる学びはなんだろうと考え、設計をしています。まち全体を学びの場として、地域の「ひと」「こと」「もの」を生かした授業を設計しています。」

「まち全体を学びの場にするんですね。スケールの大きい話ですね!具体的な事例なども教えていただけますか?」

「3年生の社会の「農家さんのお仕事」や「工場」についての学習では、ただ教科書で学ぶだけではなく、津和野の農家さんのところでお話を聞いたり、一緒に試食をしたりしました。実際に、触る・食べる・嗅ぐ・聞く、見るなど、五感で学びました。他にもわさびの加工場の見学などにも行きました。」

「地域の人たちが協力してくれて一緒に学習を作っていくんですね。中々都心だとできない取り組みなのでとても興味深いです。町の人たちはそういった子どもたちと学びを作っていくという点についてどう考えているんですか?」

「前提として、島根県全体がふるさと教育に力を入れており、地域と学校が密接につながっています。社会教育主事として行政から派遣で来ていただいている方がいて、そういった方たちの協力もあり、たくさんの地域の方がこどもたちの学びに関わってくれています。地域の方々も、子どもが少なくなっていくことに危機感があり、子どもたちをみんなで育てていきたいという思いを持っています。依頼をして、最初は子どもたちに対して教えられることなんてないよといっていた方も、実際に授業に参加していただいた後には「参加できてよかった。」「子どもたちから刺激をもらった。」「もっと自分自身も学びたいと思った。」など、前向きな感想を述べるくださる方が多いです。」

「ありがとうございます。学校だけでなく、地域の人も巻き込んで、町全体で取り組む教育、とても素敵だなと思います。ぜひ島根に行った際に見学させてください。」

「ありがとうございます!2つ目は「3つの小中学校の総合的な学習の時間の授業作り伴走」です。横の連携ともかなり重なりますが、先生方やこどもたちのやりたいこと、学びたいことを聴きながら、それに合わせた地域講師の発掘、情報つなぎ、授業設計の伴走、カリキュラム作りを先生方とともにしています。」

「3つ目は「こどものプロジェクト伴走(放課後)です。
主に放課後や長期休みに、中学生や高校生の「やりたい」を一緒に形にしていきます。町営英語塾HANKOHにて毎週火曜日に中学生対象に「にちはらベース」という場所を開講しています。中学生のやりたいをベースにしながら毎週いろいろな講座を企画しています。 これまで行ってきた例としては、海外経験のある大人のトークイベント、YOUTUBE動画作り、まちのひとの魅力を発信する雑誌作りなどがあります。

働いている人の多くが県外からの移住

「実際に働いている人は県外からの移住が多いと聞きました。みなさんは御社のどんなところに惹かれて移住されてくるのでしょうか?また実際に移住して働いてみていかがですか?」


人のあたたかさや地域資源のゆたかさに支えられながら模索する日々はとても充実しており、楽しくて、しあわせだなと感じます。色々な立場の人たちとのコラボの中で生まれてくるものがたくさんあるので、自分に何ができるのかをいつも考えてチャレンジさせてもらっているなと感じています。先生だけでは見えなかった世界がたくさん見れているなと思っています。」

「石川さんの話している顔から充実している感じがわかります(笑)移住しようときっかけはなんだったんでしょう?」

「移住しようと思ったのは、コーディネーターの仕事があったからです。大学卒業して1年間学校の講師をしていましたが、大学時代から本当に先生になりたいのかなという葛藤があり、実際に現場に入ったら学校教育のあり方に対して違和感が出てきました。そういった時期にコーディネーターという仕事があることを知り、津和野の記事を読んだり働いている人の話を聞いたりして「この人たちとこのまちで働き、暮らしてみたい」と思い、移り住むことを決めました。実際に移り住んでみて、コーディネーターという今までとは違った立場から日々、いろいろな方の力を借りながらより良い学びの環境をつくるために奮闘しています。

「子どものことを真剣に思うからこそ学校現場でももやもやする瞬間があったんでしょうね。知り合いがほとんどいないところからのスタートに不安はなかったんでしょうか?」

不安もあったけどワクワクの方が大きかったです。最初は津和野のことを知るためにも、暇があれば街に出ていました。移住も盛んな町だから、移住してきた人とも交流していました。地域側の受け入れ土壌もあって、いろんなところに誘ってもらったりしたので少しずつ溶け込むことができました。」

「逆に移住して難しさを感じている点はありますか?」

「田舎だから、良くも悪くも顔見知りな人が近くに多くて、一人で考え事したい!と思うときに中々なりきれないところがあります。今は慣れましたが。(笑)また楽しい面でもあるけど、仕事とプライベート(好きなこと)の境目が曖昧なので、オンオフが付けにくいのが特徴かなと思っています。距離感は近いですが、その分、気にかけてくれる人が多いのはとてもうれしいです。

教育だけでなく、日頃の生活の中でも、地域の人との距離が近いんですね。都心部だと中々見られない取り組みや、人付き合い、話を聞いていてとてもワクワクしました。そして何より本日のインタビューで石川さんの表情からいきいきと活動されていることがわかりました。そんな石川さんたちと津和野で教育魅力化コーディネーターに取り組みたい方は以下の求人をご覧ください。

大人と偏愛を語るイベント

求人について

今回、新たに教育魅力化コーディネーター(小中担当)を若干名募集することとなりました!

<勤務地>

採用及び所属先は一般財団法人つわの学びみらいとなりますが、勤務地は原則以下の通りです。
・津和野町内の小中学校(※津和野町には小学校が4校、中学校が2校あります)

<津和野町内の小中学校の魅力化に関わる取り組み>

・校長及び教頭先生による学校運営に係る支援
・学校教員が企画する総合学習の時間の取り組みへの伴走
・児童及び生徒にとって有益であると思われる企画の立案と実施
・個別の対応を希望する児童及び生徒への対応(教員との連携)

<求める人物像>

★新しいことにチャレンジすることが好きな方
★掲げた目標に対するプロセスを振り返ることができる方
★児童・生徒、町民、そして仲間との信頼関係を積極的に構築できる方
★今までの津和野町及び、同町の教育に関する取り組みを理解し尊重しつつも、それらにとらわ れずに津和野町の子どもたち・大人たちに“新しい風”を吹かせられる方

<応募資格>

・津和野町の教育に関する取り組みに共感していただける方
・今後、学校の教員になる/なりたいと思っている方
・学校教育や社会教育に関係する仕事をしたいと思っている方
・現在学校教員や教育に従事されている方で、別の角度から教育へのアプローチをしてみたいと 考えている方
・運転免許証をお持ちの方
・社会教育士の資格を活用したいと思っている方 

 <ピンときた方・詳細を知りたい方はご連絡ください!>

【お問合せ先】

一般財団法人つわの学びみらい
〒699-5605 島根県鹿足郡津和野町後田 ハ12−3
メール: info@tsuwano-mm.org
担当: 太田 / 松川

▶︎詳しくはこちら◀︎

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